タイラバとテンヤ釣り (私的な見解)


  
1. タックル

  
 @  1.5m〜2.0m前後の先調子の竿

      波が無い時は、フッキング重視で硬めの竿を使用します。

      波が高く揺れがあるときは、柔らかく粘りがある竿を使用。

      これは、マダイが当たっている時に、船の揺れで竿先が跳ね上がり、

      マダイに見切られるのを防ぐため。


   
A  リールとライン

      スピニングリール、ベイトキャスティングリールのどちらでも

      個人が使いやすいものが一番。

      ただし、ドラグ性能が良いものが使いやすいと思われる。

       PE0.8 〜 1.0号が200m巻ければOK.

       リーダーは 3号 か 4号 を 3〜6 ヒロ 

       (私は瀬ズレや伸びを考慮して、4号を6ヒロ巻いています。)

 
2. カブラ(テンヤ)について

   
@  カブラの重さは秋口を除いては、60g(18号)〜80g(25号)があればOK.

       乗っ込み期の100m〜120mラインでは100g(30号)を使用する場合もある。


   
A  カラーについてはいろいろと見解が分かれるところ

      好みのカラーを使用してもOKなのだが、なぜか特定のカラーにしか

      反応しない場合がある。

      ベイトの種類なのか天候なのかはよく解らないのだが、とにかく、釣れている人

      のカラーに切り替えたり、反応があるカラーへのこまめなローテーションが必要と

      思われる。


   
B  マダイの視覚について

      マダイの視覚は直径1センチの黒い丸を約20m離れた所から認識できるそうである。

      水槽で行われた実験なので、水深や水質の変化はあるだろう。ただし、他の魚と比較

      して特に視力が優れているかというとそうでもないらしい。

    
 【ベイト(捕食しているエサ)】   カラー         対象魚

      
 イワシや小魚          レッド        マダイ、根魚

       イカ                グリーン       マダイ、ヒラメ、アマダイ、根魚
  
       エビ、甲殻類          オレンジ       マダイ、アコウ、根魚


     
上記のことから、個人的にグリーンとオレンジを多用しているが、曇天時や水質が悪い

     時は、ブラックやパープル等、輪郭がはっきりしているものを使用して釣果を得ている。

     また、魚の活性が高いときは、根魚が掛からないように、着底後すぐに3mほど巻き

     上げたりオレンジの使用を避けたりしています。

 
3 マダイの誘い方とやり取りについて

   
@  リーリングスピードとレンジ
  

      ヒラメ、アマダイ、根魚などと違い、マダイの遊泳層はその日の天候や潮の状況、

      ベイトの状況で様々である。そのために、船長が言った水深の3分の1程度を

      目安に探り、その日の棚を見つけるようにしている。

      巻くスピードは、いろいろと試してみる。ただし、一定のスピードを保って巻くこと。

      エビを付けている時は、少しゆっくり目に巻き、たまに止めてやると当たることもある。

      (基本、マダイは捕食行動があまり上手ではないらしい)


   
A  フォールについて

      
これが一番重要だと、個人的には思っている点である。

      投入時はフリーで海底まで落としリーリング。その次のフォールからは、リールの

      スプールを親指で押さえてゆっくりと落としてやる。

      着底後は素早くリーリング開始すること。

      マダイは落ちてくるものに特に興味を示すといわれる。

      豆テンヤを使った釣りでフォール中に当たりが頻繁にあるのそのためと思われる。

      リールスプールをサミングしてゆっくり落とすことは、フォール中の当たりに繋がると

      共に、マダイの捕食行動の刺激にもなるのではと思うのである。

      着低後にすぐに当たりがあるのは、マダイがベタ底に居るわけではなく、フォール中に

      追っかけてきたものと考えられる。

      また、着底後素早く巻き始めるのは、追ってきたマダイに見切られるのを防ぐ

      意味合いもある。

      これは、徳島の漁師が言っていたことだが、通常時、マダイは海底を見て遊泳している

      が捕食のスイッチが入ると目線は上方に移るらしい。

      (真偽の程は定かではないが一理あるかも)


   
B  やり取り

     
 竿のティップの部分(竿先30〜50センチ)にのみマダイの重さを感じながらやり取りを

      している。決して竿を立てない。ポンピングなどはもってのほか。

      糸ふけが出てとたんにバレます。

      ドラグの調整は、2kg程度のマダイだと1mmも糸が出ないくらい。

      糸がどれだけ出ようと気にしないこと。マダイは瀬に潜ることは無いのだから、

      ゆっくりとやり取りを楽しめばいい。

      (漁礁周りや大きな瀬の近くでは、ドラックを締めてゴリ巻きをすることもある)


   
あくまでも個人的な意見です。釣り方に正解など無いと思います。

    皆、それぞれに信念をもっておられると思います。

    微力でも参考になればと・・・

                                    平川雅紀